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遊び心は生むもの 山崎学童保育クラブの旅と色

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2024/05/09

社会福祉法人 東香会の各施設の施設長に、保育統括理事 青山誠がインタビューし各施設の魅力をお伝えします。
今回は、山崎学童保育クラブ 施設長 箱石るみへのインタビューをお届けします。

山崎学童保育クラブの概要はこちらをご覧ください


保育統括理事 青山誠:
山崎学童保育クラブは町田市立山崎小学校の中にあって、60名ほどの子どもたちが通っています。
山崎学童保育クラブの旬ということで、今起こっていること、取り組んでいることをお聞きします。

山崎学童保育クラブ 施設長 箱石るみ:
昨年は山崎学童らしさということで、「旅」をテーマにしていました。人が旅をするだけではなくて、物も旅をする。時代を越えて、場所を越えて旅をしますよね。17世紀のヨーロッパのタイルを持ってきて、子どもたちに、これも旅して日本に来ているんだよと話しました。
小さい蝶が国を越えて旅をしたりもする。旅をすることは、いろんな広がりやいろんな場面があり、いろんな状況がある。そういうことについて子どもたちと話を重ねてきました。そこに対して子どもたちは興味を持って小学生らしい感受性、言葉がすぐに出てくる。そういう場面を昨年は持ちました。

今年は何にしようかなと思ったときに、「色」というテーマが出てきました。「じぶんだけの いろ」という絵本があるのですが、まず自分の色を絵本から掘り下げて、どういう色があるのか、世界中にはどんな色があるのか、色というものを子どもたちとどんどん感じて楽しんでいけたらいいなと考えています。
例えば色といっても、世界にはいろんな色がある。日本では知られていない色だってある。そういう話を楽しみながら、空想的なもの、想像のものも織り交ぜながら味わい、楽しむ時間を持ちたいと思っています。
そして自分の色ってなんだろう。それって大人でも子どもでも関係なくありますよね。人間だけじゃなくても生き物や、生き物以外でもありますよね。「色」ということのイメージをもっと広げて、子どもたちといろんな場面を過ごしていきたいなと思っています。


青山:
「旅」にしろ、「色」にしろ、自分の頭の中を一回広げてみて、その出会いの中から、自分自身にも出会っていくみたいなところがありますね。
箱石さんはかつて中国で仕事をしていらっしゃった経験がありますよね。そういうご自身の経験からそういう発想が出るのですか?

箱石:
そうですね。外国で暮らすことで、いろんなことを知り、一つのものの見方をしない、一つのものの見方が正解ではない、ということを学びましたし、それはすごく大事なことだと思います。それは大人でも子どもでも関係ない。自分も小学生の時どうだったろうと思い返しますが、小学生はいろんなことを感じ取るすごく大切な時期だと思います。
いろんな場面で子どもたちに中国の時の話もしますが、真剣に子どもたちが受けとって、返ってくる言葉からも、子どもって感じ取っているんだなと思います。

青山:
そういうふうに子どもたちが感じ、考えていくというときに、学校でも家庭でもなく、学童だからこそできることってあるんでしょうか。

箱石:
学童だからこそできるというのは、遊び心かなって思っています。
遊び心にもいろいろありますよね。真面目な遊び心だってある。私にとって遊び心ではないものが、他の人にとっては遊び心だったりもするわけです。余裕があるからこそ遊び心が生まれる。反対から言えば、遊び心が生まれることによって余裕が生まれることもある。何より、気持ちにゆとりがあるということは幸せなことなんじゃないかなと思います。


青山:
学校でも家庭でも、大人と子どもの関係性が垂直になりがちですよね。でも遊び心を共にしていく、というのが学童ならではですね。
これから子どもたちや学童にいる大人たちと、やってみたいなと思っていることはありますか?

箱石:
どんどん遊び心を持ってやっていきたいなと思っていて、一昨年は先生たちに
さかばるバルーンを持ち帰ってもらいました。

青山:
浮かんでいるバルーン?

箱石:
そう。バルーンで大人の遊び心を楽しんでみたいと思って。

青山:
それはすごく大事ですね。
一緒にいる大人たちも、自分が今いる場所で楽しもうという気持ちがないと遊び心って生まれてこないですよね。さっき箱石さんが言い換えてましたが、余裕っていつ生まれるのかって、誰もお膳立てはしてくれないから、それを待っているといつまでも生まれない気がします。自分から遊んじゃおうとか、遊ぶことで気持ちに余裕が生まれるとか、そういうことってすごく大事なことですよね。遊び心を、仕掛けて生んでいこうとする気持ちというか。そうじゃないと日々の「すべきこと」に埋もれてしまう。それをこなしていくことだけが仕事になると、エネルギーが小さく、小さくなっていってしまう。そんな気がします。


山崎学童保育クラブ 施設長 箱石るみ


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