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採用イベント「東香会で働くということ」第2回座談会レポート

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2025/07/15

東香会では、採用活動の一環として、職員が日々どのような想いで働いているのか、また実際に東香会で働く姿を身近にイメージしていただけるよう、座談会型イベントを実施しています。

今回は2025年7月7日にオンラインで開催した座談会の一部を抜粋してご紹介いたします。


上町しぜんの国保育園 施設長 石上雄一朗:
前回は町田のしぜんの国保育園のメンバーで座談会を開催したのですが、今回は上町しぜんの国保育園、成瀬くりの家保育園、ののはな文京保育園と3園のメンバーが集まって、最近園で新しく計画していることや、最近面白かったことなど、保育の真ん中というよりも保育の少し外側にあるようなことを、3人で写真を見ながらクロストークができればいいなと思っています。

まず上町しぜんの国保育園は、昨年から少しずつ地域に開いていきたいと思っていて「上町マルシェ」というお祭りを開き、地域のお店や卒園生、保護者に声をかけて、ワークショップや出店をしてもらいました。

卒園生は、トータルコーディネート屋さん、手作りのアクセサリー屋さん、ライブで描いてくれる似顔絵屋さんなど事前に準備をしてきた子たちもいましたが、当日来た卒園生が何かやりたいと、急遽「肩叩き屋さん」というお店を出店しました。久しぶりに保育園に遊びに来て、「やってみよう」と開店している姿が面白いなと思いました。

卒園生は、園のキャパシティの関係もあり、どう関わっていこうかなとずっと考えていたので、改めて卒園生ってなんて面白いんだろうと感じたイベントでした。

今年度は卒園生をもっと巻き込みたいと思って、「上町おかえりの日」という月1回程度夕方に卒園生が遊びに来れる日を作ったんです。

小学生の子どもたちが園庭で泥遊びを始めると、その周りに、保育では「周辺参加」と言ったりするのですが、最初は在園児たちが少し外側で静かに見ているわけです。じっと見ていて声をかけないんです。そしてだんだんと時間が経っていくと、小学生たちの大きな遊びがどんどんその場に馴染んでいったんですよね。それがすごく面白い。小学生が、保育の言葉では「事象」と呼んだりするのですが、事柄になってそれが渦巻いていくということが起こったんです。

また、遊んでいる様子が在園時と変わらない小学生の姿を見て、この変わらなさを小学生の彼らを通じて知れること・関われることはとても貴重な機会だと思いました。

上町が今目指しているのは、こうやって小さな輪ができてきて、その一つ一つが合わさって、コミュニティとして大きくなっていったときに、みんなで醸し合える場として、プクプクと発酵しあえるみたいなことが起きると面白いなと思っています。卒園生、地域の人、地域のまだ僕らが出会っていない人とか、そこが重なっていったら、おもしろいことが生まれていくのではと思っています。

ののはな文京保育園 保育者 りゅうせい:
ののはな文京保育園では、「園内勉強会NEO」という職員の自主的な園内勉強会と、園庭が変わったという話を紹介したいと思います。

「NEO」は月に1回、正規職員が集まって自分たちで保育について学んでいこうというものです。

ここ数年、若い職員が続々と入職したことをキッカケに、ベテラン、若手が手を取り合い、みんなで園の文化を作っていく一つのきっかけとして、この「NEO」という園内勉強会を始めました

保育を語ることももちろんするのですが、1ヶ月ごとにテーマがあり、保育の世界で有名な津守 眞さんの本や、エピソード記述で有名な鯨岡 峻さんの本を題材にしてエピソード記述について学んだり、この前はアセスメントの研修をして、香川大学の松井剛太さんから学んでいくなど、自分たちの中の大切にしていきたいものを言葉にしていく。というところを力を入れてやっています。

次は園庭について。元々は平坦な園庭だったのですが、子どもたちの遊びを考えたときにどういう園庭がいいんだろうと自分たちでワークショップをして、園庭の真ん中に築山があったら楽しいんじゃないかなとか、虫が好きな子がたくさんいるので、生き物が集まるビオトープのような場所が園庭の端っこにあったらいいな、というアイディアが出ました。

築山は、保護者の方にこういうの作りたいと言ってみたら、40名くらいの保護者が土曜日の昼間に集まってくれて。みんなで一輪車を何台も往復して2,3時間かけて築山を作りました。
その次に、専門の方に入っていただいて、低木、中木、高木をいろんな場所に植えて、クローバーの種を撒いて、いま数ヶ月経って、樹木に葉がたくさん付いて緑がすごく増えました。

石上:
クローバーの茂みがいくつかできていて、そこにダンゴムシが普通にいますね。

りゅうせい:
ダンゴムシもアリもテントウムシも、シジミチョウみたいなのもいて、虫網を園に持って来る子が増えました。相模原は自然が豊かなので、園内でも園外でも自然に携わりながら子どもたちと遊びを作っていけるところも1つ大きな魅力なのかなと思います。

成瀬くりの家保育園 保育者 白倉:
私からは、成瀬くりの家保育園をご紹介します。園は住宅街と成瀬山があり豊かな自然が近くにある環境です。

くりの家では去年度から「まち歩き」を始めました。子どもたちが地域へ出向き3歳児の子どもたちがダンゴムシ探し”テーマにまち歩きに出かけた、近所の道路に面した住宅の庭に花壇を見つけました。子どもたちがインターホンを押して「見させてください」とお願いすると、快く受け入れてくださった方が、その出来事をきっかけに交流を深め、夏祭りでは5歳のお神輿の時にも会いにいき、特技である太鼓も披露してくださりと、みんなで盛り上がりました。

私は「アトリエスタ」として今年度からアトリエの活動を担当しています。計画的に各クラス一緒に創造的な活動を主にしていますが、ふらっと子どもたちと一緒にその場の作りたい気持ちを大切に作ったりもしています。

ある時、5歳児クラスの子たちと一緒に図鑑を読んでいたら「これは5メートルで、これは4メートル」という話をしていて、じゃあ本当の5メートルってどれくらいなんだろうとメジャーを使って長さを測ってみました。長さを見て、実物のワニを作りたいと模造紙を繋げてワニを作り始めました。

ワニの色は緑で塗ろうと話していたのですが、「ワニって緑色じゃなくない?」という声があがりました。そこで緑で塗りたいという子と「緑じゃない」と主張する子と意見が分かれ、「どうするか?」という対話が始まり、真ん中だけ緑で上は黒にして、足は水についてるから青にしようと決めていました。

できたものを園の玄関に設置して、ちょうどお迎えが来る時間だったので、保護者の方にもお伝えしたくて、「作者です」と私が紹介すると、彼は「これはイリエワニで、5メートルで…」なんて話をして。とても自信に満ち溢れた表情をしていました。

石上:
そういう時に年齢の違う子どもたちも混ざったりするのですか?

白倉:
4歳児と5歳児が隣同士の構造なので、4歳児が5歳児の子どもたちの様子を見ていて一緒にやりたいという形で混じり合うことがあります。

りゅうせい:
保育者という役割もある中で、アトリエスタとして特別に取り組む時間はあるのですか?

白倉:
今年から始まったのですが、今は日毎に各クラスに入ってこんなことをしたら面白いんじゃないかな、というのを考えたりクラス担任と話したり、子どもたちの様子を見て、様々な活動を行っています。そして、その活動を記録をして保護者の方に見ていただけるように掲示しています。

他にも私が関わりをしている中で、子どもたちが発していた言葉や、最初のイメージで描いたものが最終的に違う形で展開していったりということ等をメモしておいて、絵から受け取れる心の動きや子どもの様子も記録して他の職員に共有しています。あとは楽しそうなことが起こっているところに私も入ってワーって一緒にやったりとかもします。

石上:
渋谷東しぜんの国こども園にもアトリエスタがいますね。上町は造形に課題をもっているので、渋谷東しぜんの国に研修や見学に行ってヒントをもらったりしています。園を越えて交流したりシェアするのが活発になっていくと、法人としては面白いですよね。


その他にいただいた質問は、動画内でお答えしています。
・男性保育士の数や、市外(県外)からの転職者の数
・配属先は希望選択できますか?

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※対象:2026年4月より東香会で働くことを検討されている方
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2025年8月に就職園見学会を開催します。以下のフォームよりお申し込みください。
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2025年5月に開催した第1回座談会(しぜんの国保育園施設長 齋藤美和+保育者)のアーカイブ記事もぜひご覧ください。
第1回座談会アーカイブ記事

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