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リクルート体験談:「知っているようで知らない学童」指導員歴7年の経験者の東香会への転職ストーリー

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2022/07/04

しぜんの国保育園から徒歩数分のところにある町田市立山崎小学校。この小学校の放課後の学童「山崎学童保育クラブ」は現在東香会が運営しています。今回は学童指導員として7年のキャリアがあり東香会に転職した”オグっちゃん”に話を聞きました。

プロフィール
オグッちゃん 32歳(取材時)
相模原に生まれ、大学卒業後に東京都豊島区の学童施設で7年間勤務
2022年4月に東香会に既卒者(経験者)として入職
山崎学童保育クラブで指導員を担当
趣味は、中学生の頃にサッカーをやっていて、現在は相模原SCのサポーターとしてギオンスタジアムに観戦に出かけています。


学童の一日のルーティンを教えてください。

山崎学童保育クラブには、約70名の子どもたちがいます。正規職員が施設長も含め3名と非常勤職員が5名で運営していて、忙しい夏休みなどにはスタッフも増員されます。

朝の出勤時刻は早番9:15と遅番10:15で当番制になっています。出勤すると、まずは施設の掃除から始まります。次に、その日に学童にやってくる予定の子どもたちの人数、氏名、それぞれの帰りの時間などを確認します。コロナ感染対策を徹底していて、おやつを食べたり宿題をしたりする席は誰がどこに座るかを決めています。

準備が落ち着くと、子どもたちの様子を共有するミーティングをスタッフ間で行ないます。そして、早い日には13:30になると小学校が終わった子どもたちが学童にやって来ます。土曜日や夏休みなどは一日預かり保育をしています。

子どもたちには、まずしっかりと手洗いをして、学童の連絡帳をカゴに入れてもらいます。そこからは宿題に取り組む時間です。低学年は宿題の量が少ないので10分くらいで終わりますが、4年生くらいになると量も多くなり難しくなるので30分くらい掛かります。学童で宿題を済ました方が帰宅後の生活時間の余裕も生まれ、親が教える負担も少なくなるので、山崎学童保育クラブではこの方針をとっています。他の学童施設に宿題の時間があるかは分かれると思いますし、前職の豊島区の学童施設ではやっていませんでした。また、指導員は宿題に取り組めているかをチェックするレベルで学習支援は行いません。学童は厚生労働省の管轄で福祉施設であり、教育機関でないということからでしょうか。

宿題が終わると、おやつを食べる時間で、その後は校庭に出て遊んだり、室内で読書やゲームをしたり、自由な時間を過ごします。家庭ごとの都合に合わせて、17時までは子ども一人でも帰宅することができます。それ以降は、必ずご家族の迎えが必要となり、最長19時まで学童にいることができます。冬場は日没時間が早いので真っ暗になりますが、夏場は遅くまで遊びまわり帰りたくないという子どももいます。片付けはみんなで協力して済ませます。早番では18時に仕事を上がり、遅番では19時に戸締まりをして帰宅します。残った仕事は翌日の午前中に対応できるので基本的には残業はありません。

どんな社会人キャリアを歩んできましたか?

わたしは相模原出身で、私立の中学・高校に登校するために山崎小学校やしぜんの国保育園の近くを通っていたので、この辺りの土地には馴染みがあります。高校卒業後は都内で一人暮らしをして大学では社会学を学びました。民族社会の構造がどうなっているかなど興味深かったのですが、はじめはあまり真面目には通いませんでした。夜間学部だったので、昼間に音楽の専門学校にも通って録音エンジニアの勉強もしていました。

卒業後の進路について、自分がやりたい仕事は何なのか、とても悩んでいました。その頃のわたしの性格は少し内向的になっていて世の中との折り合いをつけることに苦労していました。本心としては楽しい人生を過ごしたいと思っていたので、そのためには仕事もイヤイヤと続けるようなものではなく前向きに取り組める仕事を探したいと思いました。一般的な就職活動も少しやりましたが、「仮に就職できたとしても多分続かないだろうな」という思いが頭の片隅に常にありました。求人サイトを使って仕事を探すことにもあまり気持ちがのっていませんでした。

そこで、ある日急に思い立って、当時住んでいた東京都北区の区役所に行って「わたしにできる仕事はないですか?」と尋ねてみました。ハローワークなど専門の窓口でもなく、突然の訪問で対応してくれた方もビックリされたかと思いますが、親切にお話いただけて「区では学童指導員が足りなくて困っている」ということを聞きました。それが学童指導員として働き始めたきっかけの一つです。近隣の学童の求人情報を調べて、一番初めに連絡をくれた豊島区の学童施設に就職しました。

なぜ、学童に興味を持ったかというと、話は少し戻りますが、学生時代に子ども向けのボランティア活動をしていたからです。大学や専門学校に通いながら将来の進路に悩んでいる頃、ある人に出会って相談させていただいた際に「じゃあうちに来て見てみたら?」と誘っていただきました。

そこでは、日中は就労支援をしている施設の一つの部屋に放課後になると小中学生の子どもたちがやってきて、勉強がうまく進まない子や塾に通う金銭的余裕がない子に学習支援をしていました。当時の何もわからなかった若者のわたしにも親切にしてくれて、その方の人柄が溢れているこんな魅力的な世界があるのだなと実感しました。そこから、指導ボランティアとして参加するようになり、2年ほどは週に1〜2回、少し忙しくなってからも月1回は通って、計4年以上携わりました。

東香会に転職したきっかけは?

池袋のある豊島区は、古くからの地元の人もいれば、さまざまな地方や海外から来ている人も集まっている地域です。学童スタッフには若い人や自分とは違うタイプの人もいてカオス感があり、一緒に仕事をするのが楽しかったです。

豊島区では2つの学童施設に勤務して、プライベートでは結婚をして、住居も地元の相模原になり、2人の男の子が生まれました。我が家は共働きで、長男の保育園は決まっていましたが、次男は決まっていませんでした。妻が自宅で子育てするということも検討しましたが、それは大変だという結論になりました。そこで、通勤時間も掛かるので2021年3月にわたしが退職して、次男の面倒をみながら自宅近所の施設でパート職員として働こうという計画を立てました。

春は学童が忙しくなる時期で、前職を退職したのは6月になりました。わたしは、海老名市の一軒家をリノベーションして子どもたちを預かる学童と、座間市の公民館で運営している学童でパート職員として働きました。その後、次男の保育園への入園が決定しました。

妻の負担を避けるためにも、早めの定時で帰宅できる学童の仕事を探していたところ、東香会が運営する山崎学童保育クラブのパート職員の求人をみつけました。非常勤枠だったので時間の融通を優先できるかと思い2022年2月下旬にエントリーしました。

パート採用の面接を受ける中で、正規・非常勤それぞれの仕事の詳細を聞いて、一緒に働く人にとっても正規の方が働きやすいのではないかと考え、ちょうど1週間後に臨時採用枠の面接会があるとのことだったので正規でのエントリーに切り替えました。

履歴書と職務経歴書を提出して、面接会場は東香会が運営する相模原市にある、ののはな文京保育園でした。面接を受ける側はわたしともう一人いて、面接官は各施設長3名とリモートにも5名いました。3分ほどで仕事への想いを話して、学童でこういう仕事がしたいというPRをしました。PC画面越しにも学童で働くことについて詳しい質問がありました。東香会が運営する施設は保育園が中心で学童は、山崎学童保育クラブのみだったので、面接官の方々も興味があったのではないかと思います。世の中一般的にも学童は知られていて、利用者は多いものの、その中身について知っている人は少ない気がします。

実際に東香会に入職していかがでしたか?

新卒者も既卒者(転職した経験者)も参加する東香会全体の新人研修が3月下旬に2日間開催されました。各施設から保育士だけでなく調理師の方なども含め20名ほどが参加していました。研修では、東香会の理念やルールやマナーについて、各施設長の話も聞きました。「それぞれの施設の中で働いていると意識しないかもしれないけれど、一つのつながりのある法人の中の職員であることを自覚して欲しい」ということが印象に残っています。理事長からの話や事務的な伝達事項もありました。座学の研修の後は、フットサル場に出かけて、みんなで身体を動かして楽しみました。研修参加者が打ち解けて、同期入職の感覚が生まれました。

5月下旬にも同じ参加者が集まって新人研修の2回目が開催されました。それぞれ別の職場の施設で働き始めて、最近どうですか?という話や、保育についての悩みを共有する2時間ほどの会でした。新しい職場での緊張がほぐれて少し気持ちが楽になりました。参加者がグループに分かれた座談会では、4人全員が転職組で、妙に気が合って悩みに共感し合うこともできました。

同期の仲間とは「自分の保育観をしっかりと持っていきたい」という話をして、それは職場の同僚や上長からもそれを求められていると感じています。それぞれが強い思いや経験を持ってやってきた職員一人ひとりの保育観が大切にされていることが東香会の良いところだと働くようになってから実感しました。

山崎学童保育クラブ施設長の箱石るみさんからも、折に触れて「自分がどういう保育をしていきたいか」と問いかけを受けます。その理想を実現するためには何が必要で、どんな道筋で職員が共有して組み立てていくかということを考えることが職員には求められています。


わたしの施設のお気に入りスポット
都内の小学校と比べると山崎小学校は広くて、学童施設ものびのびと過ごせる開放感がある雰囲気が気に入っています。


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